心理的な問題を解決する心理療法

色々な種類の心理療法があります

心理療法とは、カウンセラーに話を聞いてもらい気持ちが楽になるということだと説明されることがよくあります。しかし実際は、悩みの内容や相談者自身の得意不得意などに合わせて色々な種類の心理療法を組み合わせて実施されます。心理療法の種類は、いくつかの基準によって分けることが可能です。例えば家族を中心として働きかけることが有効な場合には家族療法や親子心理療法などがありますし、数回の面接で終わらせたい場合には短期療法、解決志向短期療法が使われます。言葉で話すことが苦手な場合には、イメージを扱って支援をするイメージ療法、絵を使うアートセラピー、遊びや砂やミニチュアの入った箱を使う遊戯療法や箱庭療法、身体に働きかけることで不安などを減らすときには動作法、考え方を変えたいときには認知行動療法が使用されます。このように、色々な種類があります。

心理療法の効果とは?

心理療法による効果について整理します。まずどの種類でも共通する効果としては、不安感や抑うつ感の軽減があります。認知行動療法で得られるのは、考え方の偏りの改善とそれに伴う不安の減少、ストレスコントロール力の向上などです。動作法では、日常的な不安や緊張や不安で形成されていた身体の不当な緊張が和らぎ、リラックスして物事と向かい合いやすくなります。イメージ療法やプレイセラピー、箱庭療法などでは、自分が苦しんできた過去や現実と向き合い方が変わることで気持ちが楽になるとされています。ただし、いずれの心理療法においても、過去を変えたり心の隙間を埋めたりするものではなく、それらとの向き合い方が変わることで楽になるという考え方です。